適職診断例 – 人事(41歳女性)の方のケース

Aさんは、41歳の女性です。日本では、人事で給与計算のお仕事をされていました。2年前にどうしても一度海外で仕事をしてみたくなり、思い切ってマレーシアに渡り、現在は日系企業の現地法人にお勤めです。帰国子女なので、英語は全く問題ありません。マレーシアに赴任してみたら、求人内容と仕事の内容がどんどんずれていくようになり、今ではなんとなく雑用係のようになっています。「役に立っている」という充足感がないし、このままではいけないとの危機感をお持ちです。選択肢としては、a) 他の外国で転職する b) マレーシアで転職する c) 日本に帰国して転職する の3つが考えられるケースです。

 

 

まず、選択肢 a)他の国に移動する ですが、経歴を詳しくお伺いし、就労ビザを取るのが困難なのではと判断しました。私もオーストラリアで同じ経験をしたのですが、人事の仕事はある国の文化・労働基準法などに左右されるので、残念ながら、海外では専門家として通用しない職種に入ります。

選択肢 b) マレーシアで転職する は、a)も踏まえ、やはり日系企業の現地法人に働くことになると思うので、エンジニアなど専門職でない場合、現状と同じような状態に陥り、不満が募ることになりそうです。

3つめの c) 日本に帰国して転職する が、現時点でのベストな選択肢のように思うとお伝えして、では、ピンポイントにどういう仕事が良いかを検討しました。

■ルミナの4つのカラーと8つのアスペクト

アセスメントツール「ルミナ」の4つのカラーを拝見すると、Aさんは、圧倒的に緑(人間関係重視)が大きく、青(データ重視)が2番め、黄色(ビジョン重視)と赤(結果重視)はほとんどないのが特徴です。この段階で、「自分が前面に出るのではなく、人をサポートするのが向いている」と大枠がわかります。

8つのアスペクトは、フォントのサイズが、その方を表すわけで、圧倒的に「人間関係重視」だと、ここでも確認できます。ざっくり、人事は適職です。

■強み&弱み

この表には、Aさんが持つトップ5の資質(星印)と最もお持ちでない5つの資質(四角印)が載っています。Aさんのトップ5は、「親密」「受容力」「協力的」「共感力」「社交的」です。全てでなくてもこの中の要素を多く含む仕事が、天職ということになります。

■24のクオリティ

この表は、アメーバのようにビジュアルなマンダラを作成する元データです。24つの資質について、「素の自分」「職場での自分」「ストレス下の自分」のスコアが出ています。

Aさんが、人事の給与計算の仕事をされてきたのは、「緑の人間重視」のスコアが非常に高く、「青のデータ重視」のスコアが平均点くらいあることで説明できます。向いてはいますが、この先、計算業務はAIに置き換わる可能性が高いので、私としては別のキャリアに行って欲しいところ。

「制度設計などができるといいのですが」とおっしゃっていましたが、「黄色の概念的」「赤の論理的」のスコアが低いので、一から制度を構築することには向きません。

いろいろ検討し、私からの最終提案は「日本に帰国して、外国人駐在員(EXPAT)とそのファミリーが日本に慣れるまで、買い物や電車の乗り方など生活の基本をサポートする会社に勤める」でした。彼女のトップ5の資質を全て活かすことができ、得意の英語が使えて、人のお役に立てて”Thank you” と言ってもらえる、恐らくAさんにとっての天職なのではと考えました。

お伝えしたところ、実は該当職種で気になっている求人が日本にあるのだけれど、まだ帰国する決断をしていないので応募していなかったとのこと。応募するだけなら何も失うことはないので、とりあえず応募してみたらと背中を押して差し上げました。

下記は、彼女からいただいたメールの抜粋です。方向性が決まり、前に進むことができて本当に良かったと思います。

「日曜日はお世話になり、ありがとうございました。自分の資質が確認でき、鈴木様とお話できて良かったです。

強みを褒めてくださり、リーダーシップや新しいアイディアを思いつく力が弱いことを、否定されなかったのは嬉しかったです。

例の求人を含め、早速3件、日本での求人に応募しまして、すでに3件とも次に進むお返事をいただくことができました。自分の強みもはっきりしましたし、日本に帰国する方向で転職活動をスタートしたいと思います。ありがとうございました。」

Good Luck!!